抵当権の順位変更とは?
抵当権の順位変更とは、抵当権の順位を当事者間で変更すること言います。
例えば、甲土地について、1番抵当権者A(被担保債権500万円)、2番抵当権者B(被担保債権300万円)がいた場合、甲土地が競売にかかって600万円で売れた場合、代金600万円については、抵当権の順位が上のAから先に弁済を受け、その後にBが弁済を受けます。
つまり、Aが500万円の弁済を受け、その後、残り100万円についてBが弁済を受けます。
AとBの間で順位変更があるとどうなるか?
ここで、AとBが順位変更をすると、「1番抵当権者がB(被担保債権300万円)」「2番抵当権者がA(被担保債権500万円)」となります。
そのため、甲土地が競売にかかって600万円で売れた場合、代金600万円について、Bから先に弁済を受け、その後にAが弁済を受けることになります。
つまり、Bが300万円、Aが残りの300万円について弁済を受けることとなります。順位変更をすることで
Aは、500万円→300万円に減り
Bは、100万円→300万円に増えることになります。
利害関係人がいる場合
例えば、1番抵当権について転抵当権者C(利害関係人)がいた場合、順位変更によりCの優先弁済権にも影響が出てくるので、利害関係人の承諾が必要となります(民法374条1項)。
抵当権の順位変更の効力発生要件
抵当権の順位変更は、登記をして初めて効力が発生します(民法374条2項)。
民法テキストの目次
総則
- 権利能力・意思能力・行為能力
- 未成年者
- 成年被後見人
- 被保佐人
- 被補助人
- 心裡留保
- 虚偽表示
- 錯誤
- 詐欺
- 強迫
- 失踪宣告
- 代理の基本
- 無権代理の基本
- 無権代理と相続の関係
- 表見代理
- 時効の基本
- 「時効の完成猶予」と「時効の更新」
- 取得時効
- 消滅時効
物権
- 即時取得
- 占有権
- 占有保持・占有保全・占有回収の訴え
- 囲繞地通行権
- 竹木の枝・根の切除
- 共有
- 地役権
- 留置権
- 先取特権
- 質権
- 抵当権
- 抵当権の順位変更
- 抵当権の順位譲渡・順位放棄
- 法定地上権
- 根抵当権
債権
- 債務不履行
- 債権者代位権
- 詐害行為取消権(詐害行為取消請求)
- 連帯債務
- 保証債務(保証の基本)
- 連帯保証
- 債権譲渡
- 債務引受
- 弁済
- 相殺
- 契約解除
- 贈与
- 売買
- 契約不適合責任
- 賃貸借
- 転貸・賃借権の譲渡
- 貸人の地位の移転(賃貸人の変更)
- 賃貸借の終了
- 請負
- 委任
- 寄託
- 組合
- 事務管理
- 不当利得
- 不法原因給付
- 不法行為
- 使用者責任
- 工作物責任
親族
- 婚姻の基本
- 婚姻の無効と取消し
- 婚姻の解消
- 嫡出の推定
- 「嫡出否認の訴え」と「親子関係不存在確認の訴え」
- 認知
- 普通養子縁組
- 特別養子縁組
- 親権
- 扶養
- 相続欠格と相続廃除
- 特別受益者の相続分
- 単純承認・限定承認・相続放棄
- 遺言
参考条文
(抵当権の順位の変更)
第374条 抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができる。ただし、利害関係を有する者があるときは、その承諾を得なければならない。
2 前項の規定による順位の変更は、その登記をしなければ、その効力を生じない。
