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令和5年・2023|問4|憲法

国務請求権に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 憲法は何人に対しても平穏に請願する権利を保障しているので、請願を受けた機関はそれを誠実に処理せねばならず、請願の内容を審理および判定する法的義務が課される。
  2. 立法行為は、法律の適用段階でその違憲性を争い得る以上、国家賠償の対象とならないが、そのような訴訟上の手段がない立法不作為についてのみ、例外的に国家賠償が認められるとするのが判例である。
  3. 憲法が保障する裁判を受ける権利は、刑事事件においては裁判所の裁判によらなければ刑罰を科せられないことを意味しており、この点では自由権的な側面を有している。
  4. 憲法は、抑留または拘禁された後に「無罪の裁判」を受けたときは法律の定めるところにより国にその補償を求めることができると規定するが、少年事件における不処分決定もまた、「無罪の裁判」に当たるとするのが判例である。
  5. 憲法は、裁判は公開の法廷における対審および判決によってなされると定めているが、訴訟の非訟化の趨勢(すうせい)をふまえれば、純然たる訴訟事件であっても公開の法廷における対審および判決によらない柔軟な処理が許されるとするのが判例である。

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【答え】:3
【解説】

1.憲法は何人に対しても平穏に請願する権利を保障しているので、請願を受けた機関はそれを誠実に処理せねばならず、請願の内容を審理および判定する法的義務が課される。

1・・・妥当でない

憲法16条は、何人に対しても平穏に請願する権利を保障しています。また、請願を受けた機関はそれを誠実に処理しなければなりません(請願法5条)。しかし、請願の内容を審理および判定する法的義務までは課されていません。よって、妥当ではありません。

憲法16条 何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

請願法5条 この法律に適合する請願は、官公署において、これを受理し誠実に処理しなければならない。

2.立法行為は、法律の適用段階でその違憲性を争い得る以上、国家賠償の対象とならないが、そのような訴訟上の手段がない立法不作為についてのみ、例外的に国家賠償が認められるとするのが判例である。

2・・・妥当でない

最判昭60.11.21によると「国会議員の立法行為は、立法の内容が憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うというごとき、容易に想定し難いような例外的な場合でない限り、国家賠償法1条1項の規定の適用上、違法の評価を受けない」と判示しています。つまり、「立法行為も、国家賠償の対象となる」ので、本肢は「立法行為は、国家賠償の対象とならないが、立法不作為のみ、例外的に国家賠償が認められる」となっているので妥当ではありません。

3.憲法が保障する裁判を受ける権利は、刑事事件においては裁判所の裁判によらなければ刑罰を科せられないことを意味しており、この点では自由権的な側面を有している。

3・・・妥当である

何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪われません(憲法32条)。この裁判を受ける権利は、刑事事件においては裁判所の裁判によらなければ刑罰を科せられないことを意味しており、自由権的な側面を有しています。

自由権的側面とは、人が「ある権利や自由」を有していた場合、「その権利や自由」を国家によって阻害あるいは侵害されないことを指します。この裁判を受ける権利についても、国家によって奪われないので、自由権的側面を持っているといえます。

4.憲法は、抑留または拘禁された後に「無罪の裁判」を受けたときは法律の定めるところにより国にその補償を求めることができると規定するが、少年事件における不処分決定もまた、「無罪の裁判」に当たるとするのが判例である。

4・・・妥当でない

【前半部分】 何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができます(憲法40条)。そのため、前半部分は妥当です。

【後半部分】 最決平3.3.29によると「少年法23条2項による不処分決定(少年事件における不処分決定)は、当該事件について刑事訴追をし、又は家庭裁判所の審判に付することを妨げる効力を有しないから、非行事実が認められないことを理由とするものであっても、「無罪の裁判」に当たらない」と判示しています。

【詳細解説】 少年法23条2項とは、分かりやすく言えば、少年の行為や状況によっては、保護処分をする必要がない場合や、保護処分が適切ではない場合には、家庭裁判所がそれを認めて、保護処分を行わない決定をしなければならないということです。これはあくまで、「保護処分をしない」という決定であり、無罪を意味するわけではありません。 このように保護処分を行わない決定が出されても、その事件についての「刑事訴追」される可能性もあるし「家庭裁判所の審判」を受けることもあります。つまり、この決定が出されたからといって、少年が罪を犯していないことを意味するわけではありません。つまり、「少年が非行を犯していないことを理由」に「処分を行わない決定」をしても、その事件についての裁判は行われて、有罪判決を受ける可能性もあるということです。

5.憲法は、裁判は公開の法廷における対審および判決によってなされると定めているが、訴訟の非訟化の趨勢(すうせい)をふまえれば、純然たる訴訟事件であっても公開の法廷における対審および判決によらない柔軟な処理が許されるとするのが判例である。

5・・・妥当でない

裁判の対審及び判決は、原則、公開法廷で行います(憲法82条1項)。 そして、問題文の「訴訟の非訟化の趨勢(すうせい)」とは、訴訟手続きや裁判所に訴えることよりも、争いや紛争を解決する方法として、話し合いや調停などの手段を積極的に活用する傾向や動きを指します。
分かりやすく言えば、友達同士でゲームのルールをめぐって争いが起きたとき、友達同士で話し合ってルールを決めることで紛争を解決するのが一番簡単だから、裁判所に行くよりも、自分たちで問題を解決しようとする動きをいいます。

これを踏まえて、問題文の内容を確認すると、「純然たる訴訟事件(訴えが提起された事柄)でも、公開法廷での対審・判決をしない柔軟な対応ができる」〇か×か?と質問しています。これは妥当ではありません。

判例(最大決昭35.7.6)では「純然たる訴訟事件につき、当事者の意思いかんにかかわらず終局的に、事実を確定し当事者の主張する権利義務の存否を確定する裁判が、憲法所定の例外の場合を除き、公開の法廷における対審及び判決によってなされないとするならば、そのことは憲法82条に違反する」と判示しています。つまり、訴えが提起されて裁判になったのであれば、憲法82条の通り、原則、裁判の対審及び判決は、原則、公開法廷で行わないと憲法違反になるということです。よって、本肢は妥当ではありません。

【対審とは】裁判における「対審」とは、裁判所で行われる訴訟手続きにおいて、当事者同士が争う場面や手続きのことを指します。 具体的には、訴訟を起こした原告(告訴者)と被告(被告人)が、法廷で自分たちの主張や証拠を提示し、裁判官の前で争いを行う場面が対審となります。対審では、原告と被告が互いに主張を述べ合い、証拠を提示して、裁判官に対して自分たちの立場や主張を説明します。


令和5年(2023年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 行政手続法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政事件訴訟法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和5年・2023|問3|憲法

基本的人権の間接的、付随的な制約についての最高裁判所の判決に関する次のア~エの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア.選挙における戸別訪問の禁止が、意見表明そのものの制約ではなく、意見表明の手段方法のもたらす弊害の防止をねらいとして行われる場合、それは戸別訪問以外の手段方法による意見表明の自由を制約するものではなく、単に手段方法の禁止に伴う限度での間接的、付随的な制約にすぎない。

イ.芸術的価値のある文学作品について、そこに含まれる性描写が通常人の性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反することを理由に、その頒布が処罰される場合、そこでの芸術的表現の自由への制約は、わいせつ物の規制に伴う間接的、付随的な制約にすぎない。

ウ.裁判官が「積極的に政治運動をすること」の禁止が、意見表明そのものの制約ではなく、その行動のもたらす弊害の防止をねらいとして行われる場合、そこでの意見表明の自由の制約は、単に行動の禁止に伴う限度での間接的、付随的な制約にすぎない。

エ.刑事施設の被収容者に対する新聞閲読の自由の制限が、被収容者の知ることのできる思想内容そのものの制約ではなく、施設内の規律・秩序の維持をねらいとして行われる場合、そこでの制約は、施設管理上必要な処置に伴う間接的、付随的な制約にすぎない。

  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. ア・エ
  4. イ・ウ
  5. イ・エ

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【答え】:2(ア・ウが妥当)

【解説】

ア.選挙における戸別訪問の禁止が、意見表明そのものの制約ではなく、意見表明の手段方法のもたらす弊害の防止をねらいとして行われる場合、それは戸別訪問以外の手段方法による意見表明の自由を制約するものではなく、単に手段方法の禁止に伴う限度での間接的、付随的な制約にすぎない。

ア・・・妥当

間接的、付随的規制とは、「ある自由」を制約するのではなく、別のことを規制した結果、「ある自由」にも影響が及ぶことをいいます。

最判昭56.6.15では、「戸別訪問の禁止によって失われる利益は、それにより戸別訪問という手段方法による意見表明の自由が制約されることではあるが、それは、もとより戸別訪問以外の手段方法による意見表明の自由を制約するものではなく、単に手段方法の禁止に伴う限度での間接的、付随的な制約にすぎない反面、禁止により得られる利益は、戸別訪問という手段方法のもたらす弊害を防止することによる選挙の自由と公正の確保であるから、得られる利益は失われる利益に比してはるかに大きいということができる」と判示しています。よって、本肢は妥当です。

イ.芸術的価値のある文学作品について、そこに含まれる性描写が通常人の性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反することを理由に、その頒布が処罰される場合、そこでの芸術的表現の自由への制約は、わいせつ物の規制に伴う間接的、付随的な制約にすぎない。

イ・・・妥当でない

大判昭和32.3.13(チャタレー事件)によると「芸術性と猥褻性(わいせつせい)とは別異の次元に属する概念であり、両立し得ないものではない」と判示しています。したがって、芸術的表現の自由への制約は、わいせつ物の規制(わいせつ物の頒布販売の制約)に伴う間接的、付随的な制約とは言えません。よって、妥当ではありません。

ウ.裁判官が「積極的に政治運動をすること」の禁止が、意見表明そのものの制約ではなく、その行動のもたらす弊害の防止をねらいとして行われる場合、そこでの意見表明の自由の制約は、単に行動の禁止に伴う限度での間接的、付随的な制約にすぎない。

ウ・・・妥当である

最大決平成10.12.1によると「裁判官が積極的に政治運動をすることを、これに内包される意見表明そのものの制約をねらいとしてではなく、その行動のもたらす弊害の防止をねらいとして禁止するときは、同時にそれにより意見表明の自由が制約されることにはなるが、それは単に行動の禁止に伴う限度での間接的、付随的な制約にすぎず、かつ、積極的に政治運動をすること以外の行為により意見を表明する自由までをも制約するものではない」と判示しています。

  1. 意見表明の自由への影響について
    政治運動を禁止すると、同時にそれに伴う意見表明の自由が制約されることにもなりますが、この制約はあくまで「行動の禁止」に伴う間接的・付随的な制約にすぎないとされています。つまり、政治運動をすることで意見を表明する自由が制約されても、それは「直接的な意見表明の自由を狙った制約ではない」ということです。
  2. 他の方法での意見表明は制約されない
    この判例では、裁判官が積極的に政治運動を行う以外の方法(例:文章を書く、講演をするなど)で意見を表明する自由まで制約するわけではない、としています。つまり、裁判官が中立性を保つために政治運動は禁止されていますが、意見表明自体をすべて制限するものではありません。
エ.刑事施設の被収容者に対する新聞閲読の自由の制限が、被収容者の知ることのできる思想内容そのものの制約ではなく、施設内の規律・秩序の維持をねらいとして行われる場合、そこでの制約は、施設管理上必要な処置に伴う間接的、付随的な制約にすぎない。

エ・・・妥当でない

最大判昭和58.6.22(よど号ハイジャック新聞記事抹消事件)によると「監獄は、多数の被拘禁者を外部から隔離して収容する施設であり、右施設内でこれらの者を集団として管理するにあたっては、内部における規律及び秩序を維持し、その正常な状態を保持する必要があるから、この目的のために必要がある場合には、未決勾留によって拘禁された者についても、この面からその者の身体的自由及びその他の行為の自由に一定の制限が加えられることは、やむをえないところというべきである。そして、この場合において、これらの自由に対する制限が必要かつ合理的なものとして是認されるかどうかは、右の目的のために制限が必要とされる程度と、制限される自由の内容及び性質、これに加えられる具体的制限の態様及び程度等を較量して決せられるべきものである」と判示しています。つまり、「施設内の規律・秩序の維持のため必要に応じて、制限を加える」のであって、「施設管理上必要な処置に伴う間接的、付随的な制約にすぎない」という記述は妥当ではありません。


令和5年(2023年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 行政手続法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政事件訴訟法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和5年・2023|問2|基礎法学

法人等に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア.いわゆる「権利能力なき社団」は、実質的には社団法人と同様の実態を有するが、法人格がないため、訴訟上の当事者能力は認められていない。

イ.法人は、営利法人と非営利法人に大別されるが、合名会社やそれと実質的に同様の実態を有する行政書士法人、弁護士法人および司法書士法人は非営利法人である。

ウ.一般社団法人および一般財団法人は、いずれも非営利法人であることから、一切の収益事業を行うことはできない。

エ.公益社団法人および公益財団法人とは、一般社団法人および一般財団法人のうち、学術、技芸、慈善その他の法令で定められた公益に関する種類の事業であって、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与する事業を行うことを主たる目的とし、行政庁(内閣総理大臣または都道府県知事)から公益認定を受けた法人をいう。

オ.特定非営利活動法人(いわゆる「NPO法人」)とは、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする保健、医療または福祉の増進その他の法令で定められた特定の活動を行うことを主たる目的とし、所轄庁(都道府県の知事または指定都市の長)の認証を受けて設立された法人をいう。

  1. ア・ウ
  2. ア・エ
  3. イ・ウ
  4. イ・オ
  5. エ・オ

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【答え】:5(エ・オが妥当)

【解説】

ア.いわゆる「権利能力なき社団」は、実質的には社団法人と同様の実態を有するが、法人格がないため、訴訟上の当事者能力は認められていない。

ア・・・妥当でない

権利能力なき社団」は、実質的には社団法人と同様の実態を有するので、法人格がなくても、訴訟上の当事者能力は認められます。よって、妥当ではありません。
権利能力なき社団」とは、法人格を持たない団体のことを指します。一般的に、法人格を持たない団体は、法人としての権利や義務を持たないため、「権利能力なき」と呼ばれます。
しかし、権利能力なき社団は、法人格を持っていなくても、社団としての実態や活動を持っている場合があります。たとえば、集合体や団体、クラブ、協会などがこれに該当します。
そして、これらの団体は、民事訴訟法29条にある通り、代表者の定めがある場合、団体名で訴え、又は訴えられることができます。つまり、訴訟上の当事者能力が認められます。

民事訴訟法29条
法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものは、その名において訴え、又は訴えられることができる。

イ.法人は、営利法人と非営利法人に大別されるが、合名会社やそれと実質的に同様の実態を有する行政書士法人、弁護士法人および司法書士法人は非営利法人である。

イ・・・妥当でない

行政書士法人、弁護士法人および司法書士法人」は営利法人なので、妥当ではないです。そのほかは妥当です。

法人は、営利法人と非営利法人に大別されます。営利法人は、法人で得た利益を構成員(株主や社員)に分配します。つまり、お金を稼いで構成員に分配することを目的として設立されます。つまり、利益を追求することが主な目的です。

一方、非営利法人は、法人で得た利益を構成員に分配しません。社会的な目的や公益の増進を目指して設立されます。つまり、お金を稼ぐことが主な目的ではありません。【具体例】非営利法人には、例えば、慈善団体、宗教団体、文化団体、スポーツ団体などがあります。これらの法人は、社会に役立つ活動やサービスを提供し、一般の人々や特定の社会的グループの利益や福祉を増進することを目指します。

「行政書士法人、弁護士法人および司法書士法人」は、一般的に利益を追求する目的で設立されます。

また、「行政書士法人、弁護士法人および司法書士法人」は、合名会社に準じた法人です。例えば、行政書士法人は、2人以上の行政書士が集まり、法人化するもので、行政書士は全員が理事になり、理事全員が無限責任を負います。つまり、法人を構成する事務所の行政書士の一人に不祥事があれば、全員の連帯責任となります。これは、弁護士法人も司法書士法人も同じです。

ウ.一般社団法人および一般財団法人は、いずれも非営利法人であることから、一切の収益事業を行うことはできない。

ウ・・・妥当でない

一般社団法人および一般財団法人には、営利型(普通型)非営利型の2種類があります。つまり、「非営利法人であることから、一切の収益事業を行うことはできない。」は妥当ではありません。営利型一般社団法人は、収益事業を普通に行うため、税制上は株式会社と同じように課税されます。

エ.公益社団法人および公益財団法人とは、一般社団法人および一般財団法人のうち、学術、技芸、慈善その他の法令で定められた公益に関する種類の事業であって、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与する事業を行うことを主たる目的とし、行政庁(内閣総理大臣または都道府県知事)から公益認定を受けた法人をいう。

エ・・・妥当である

公益目的事業」を行う一般社団法人又は一般財団法人は、行政庁の認定を受けることで、公益社団法人又は公益財団法人となります(公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律4条)。
そして、「公益目的事業」とは、学術、技芸、慈善その他の公益に関する事業であって、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するものをいいます。
また、公益認定を行うのは、「内閣総理大臣又は都道府県知事」です(同法3条)。
ちなみに、公益社団法人は、一定の目的のもとで集まった「」から成り立つ非営利法人です。 公益財団法人は、一定の目的のもとに集まった「財産そのもの」が法人格になります。

オ.特定非営利活動法人(いわゆる「NPO法人」)とは、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする保健、医療または福祉の増進その他の法令で定められた特定の活動を行うことを主たる目的とし、所轄庁(都道府県の知事または指定都市の長)の認証を受けて設立された法人をいう。

オ・・・妥当である

特定非営利活動法人(NPO法人)」とは、「特定非営利活動」を行うことを主たる目的とし、一定要件を満たした団体であって、特定非営利活動促進法(NPO法)の定めるところにより設立された法人をいいます(特定非営利活動促進法(NPO法)2条2項)。「特定非営利活動」とは、下記に掲げる活動に該当する活動であって、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とするものをいいます。

  1. 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
  2. 社会教育の推進を図る活動
  3. まちづくりの推進を図る活動
  4. 観光の振興を図る活動
  5. 農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
  6. 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動等


令和5年(2023年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 行政手続法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政事件訴訟法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和5年・2023|問1|基礎法学

次の文章の空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句の組合せとして、妥当なものはどれか。

明治8年太政官布告103号裁判事務心得の3条には、「民事の裁判に成文の法律なきものは[ ア ]に依り[ ア ]なきものは[ イ ]を推考して裁判すべし」という規定があり、民事裁判について「法の欠如」があるばあいに[ イ ]によるべきことがうたわれている。[ ウ ]の支配する刑法では罰則の欠如は当の行為につき犯罪の成立を否定する趣旨であるから、それは「法の欠如」ではない。ところが、民事裁判では、法の欠如があっても当事者に対して[ エ ](フランス民法4条)をすることはできず(憲法32条参照)、また、当然に原告を敗訴にすることももちろん法の趣旨ではない。 (出典 団藤重光「法学の基礎〔第2版〕」から<文章を一部省略した。>)

  1. ア:習慣 イ:条理 ウ:罪刑法定主義 エ:裁判の拒否
  2. ア:先例 イ:習慣 ウ:罪刑法定主義 エ:裁判の拒否
  3. ア:先例 イ:条理 ウ:適正手続 エ:和解の勧奨
  4. ア:習慣 イ:条理 ウ:責任主義 エ:裁判の拒否
  5. ア:先例 イ:習慣 ウ:責任主義 エ:和解の勧奨

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【答え】:1

【解説】

明治8年太政官布告103号裁判事務心得の3条には、「民事の裁判に成文の法律なきものは[ア:習慣]に依り[ア:習慣]なきものは[イ:条理]を推考して裁判すべし」という規定があり、民事裁判について「法の欠如」があるばあいに[イ:条理]によるべきことがうたわれている。[ウ:罪刑法定主義]の支配する刑法では罰則の欠如は当の行為につき犯罪の成立を否定する趣旨であるから、それは「法の欠如」ではない。ところが、民事裁判では、法の欠如があっても当事者に対して[エ:裁判の拒否](フランス民法4条)をすることはできず(憲法32条参照)、また、当然に原告を敗訴することももちろん法の趣旨ではない。
ア. 明治8年太政官布告103号裁判事務心得の3条には、「民事の裁判に成文の法律なきものは[ ア ]に依り[ ア ]なきものは[ イ ]を推考して裁判すべし」という規定があり、民事裁判について「法の欠如」があるばあいに[ イ ]によるべきことがうたわれている。

ア・・・習慣

この問題は「裁判事務心得3条」が分からなくても答えを導けます。「民事の裁判に成文の法律なきものは[ ア ]に依り[ ア ]なきものは[ イ ]を推考して裁判すべし」という部分から、成文の法律なきもの(法律に規定されていない場合)、何を推考して(推測して考えて)裁判すべきかを考えます。すると、「法の適用に関する通則法3条」に下記規定があります。

第3条 公の秩序又は善良の風俗に反しない慣習は、法令の規定により認められたもの又は法令に規定されていない事項に関するものに限り、法律と同一の効力を有する。

つまり、法律に規定されていない事柄は、慣習が、法律と同一の効力を有するので、慣習を基準として裁判すると考えることができます。 よって、アには「慣習」が入ります。

イ.明治8年太政官布告103号裁判事務心得の3条には、「民事の裁判に成文の法律なきものは[ ア:慣習 ]に依り[ ア:慣習 ]なきものは[ イ ]を推考して裁判すべし」という規定があり、民事裁判について「法の欠如」があるばあいに[ イ ]によるべきことがうたわれている。

イ・・・条理

「[ ア:慣習 ]なきものは[ イ ]を推考して裁判すべし」という部分から、慣習がない場合は、何を推考して(推測して考えて)裁判すべきかを考えるのですが、選択肢を見ると、イには「条理」もしくは「習慣」のどちらかが入ります。「アに習慣」を入れているので、「イは条理」と導けます。条理とは、ものごとの筋道や道理です。一般人であれば誰もが納得し得るような考え方・理由に基づいて裁判をするということです。

ウ.[ ウ ]の支配する刑法では罰則の欠如は当の行為につき犯罪の成立を否定する趣旨であるから、それは「法の欠如」ではない。

ウ・・・罪刑法定主義

「刑法では罰則の欠如は当の行為につき犯罪の成立を否定する趣旨である」とは、「罰則の欠如」とは、「罰則が法令に規定されていない」ことを指します。また「当の行為につき犯罪の成立を否定する」とは、「その行為について犯罪は成立しない」という意味です。つまり、「ある行為がなされて、その行為について、法令に罰則が規定されていない場合、その行為の犯罪は成立しない」ということです。これはまさしく「罪刑法定主義」です。よって、ウには「罪刑法定主義」が入ります。

エ.民事裁判では、法の欠如があっても当事者に対して[ エ ](フランス民法4条)をすることはできず(憲法32条参照)、また、当然に原告を敗訴にすることももちろん法の趣旨ではない。

エ・・・裁判の拒否

憲法32条では「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。」と規定しています。そして、「法の欠如」とは、法律上の規定が不十分である状態を指します。具体的には、特定の法律や規則が存在しない、またはある問題や事案に対する法的な規定が明確にされていない状況を指します。そういった場合でも、裁判を受ける権利があるので、裁判所としては「裁判を拒否」することはできないということです。 選択肢を見ると、エには「裁判の拒否」または「和解の勧奨」のいずれかが入ります。「和解の推奨」は、憲法32条の趣旨とは異なるので、エには「裁判の拒否」が入ります。


令和5年(2023年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 行政手続法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政事件訴訟法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和4年・2022|問57|一般知識

個人情報保護制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 個人情報保護に関しては、一部の地方公共団体が先行して制度を整備した情報公開とは異なり、国の制度がすべての地方公共団体に先行して整備された。
  2. 個人情報保護委員会は、個人情報保護条例を制定していない地方公共団体に対して、個人情報保護法違反を理由とした是正命令を発出しなければならない。
  3. 個人番号カードは、個人情報保護法に基づいて、各都道府県が交付している。
  4. 個人情報保護委員会は、内閣総理大臣に対して、地方公共団体への指揮監督権限の行使を求める意見を具申することができる。
  5. 個人情報保護委員会は、認定個人情報保護団体に関する事務をつかさどる。

>解答と解説はこちら


【答え】:5

【解説】

1.個人情報保護に関しては、一部の地方公共団体が先行して制度を整備した情報公開とは異なり、国の制度がすべての地方公共団体に先行して整備された。

1・・・誤り

「個人情報保護」に関して言えば、1884年に、全国最初に、福岡県春日市(地方公共団体)で「春日市個人情報保護条例」が制定され、その後、1988年に国が「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」制定しました。

よって、「国の制度がすべての地方公共団体に先行して整備された」というのは誤りです。

2.個人情報保護委員会は、個人情報保護条例を制定していない地方公共団体に対して、個人情報保護法違反を理由とした是正命令を発出しなければならない。

2・・・誤り

個人情報保護法には、本肢のようなルールはないので、誤りです。

個人情報保護委員会が、行政機関の長等に行えることでいうと、下記があります。行えることでいうと

個人情報保護委員会は、行政機関の義務等の規定の円滑な運用を確保するため必要があると認めるときは、行政機関の長等に対し、行政機関等における個人情報等の取扱いについて、必要な指導・助言・勧告をすることができる(個人情報保護法157条、158条)。

3.個人番号カードは、個人情報保護法に基づいて、各都道府県が交付している。

3・・・誤り

「個人情報保護法に基づいて、各都道府県が交付している」という記述は誤りです。

個人番号カード(マイナンバーカード)は、個人番号法(番号法、マイナンバー法)に基づいて、市町村長が交付します(個人番号法17条1項)。

4.個人情報保護委員会は、内閣総理大臣に対して、地方公共団体への指揮監督権限の行使を求める意見を具申することができる。

4・・・誤り

個人情報保護法には、本肢のようなルールはないので、誤りです。

個人情報保護委員会は、内閣総理大臣に対してすることでいうと、
「個人情報保護委員会は、毎年、内閣総理大臣を経由して国会に対し所掌事務の処理状況を報告するとともに、その概要を公表しなければならない(個人情報保護法168条)」というルールがあります。

5.個人情報保護委員会は、認定個人情報保護団体に関する事務をつかさどる。

5・・・正しい

個人情報保護委員会は、認定個人情報保護団体に関することを行います(個人情報保護法132条3号)。

よって、本肢は正しいです。

例えば、個人情報保護委員会は、民間団体による個人情報の保護の推進の規定の施行に必要な限度において、認定個人情報保護団体に対し、認定業務に関し報告をさせることができます(個人情報保護法153条:報告の徴収)。


令和4年(2022年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識
問19 行政事件訴訟法 問49 一般知識
問20 国家賠償法 問50 一般知識
問21 国家賠償法 問51 一般知識
問22 地方自治法 問52 一般知識
問23 地方自治法 問53 一般知識
問24 地方自治法 問54 一般知識
問25 行政法 問55 一般知識
問26 行政法 問56 一般知識
問27 民法 問57 一般知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和4年・2022|問30|民法

Aは、BにCから贈与を受けた動産甲を売却する旨の契約(以下「本件契約」という。)をBと締結したが、引渡し期日が過ぎても動産甲の引渡しは行われていない。この場合についての次の記述のうち、民法の規定に照らし、正しいものはどれか。

  1. 本件契約に「Cが亡くなった後に引き渡す」旨が定められていた場合、Cの死亡後にBから履行請求があったとしても、Aが実際にCの死亡を知るまではAの履行遅滞の責任は生じない。
  2. 動産甲が、契約締結前に生じた自然災害により滅失していたために引渡しが不能である場合、本件契約は、その成立の時に不能であるから、Aは、Bに履行の不能によって生じた損害を賠償する責任を負わない。
  3. 動産甲の引渡しについて、Aが履行補助者であるDを用いた場合、Dの過失により甲が滅失し引渡しができないときには、Aに当然に債務不履行責任が認められる。
  4. 動産甲が本件契約締結後引渡しまでの間にA・B双方責めに帰すことができない事由によって滅失したときは、Aの引渡し債務は不能により消滅するが、Bの代金債務は消滅しないから、Bは、Aからの代金支払請求に応じなければならない。
  5. Aが本件契約に基づき動産甲をBのもとに持参して引き渡そうとしたが、Bがその受領を拒んだ場合、その後にA・B双方の責めに帰すことができない事由によって甲が滅失したときは、Bは、本件契約の解除をすることも、Aからの代金支払請求を拒絶することもできない。

>解答と解説はこちら


【答え】:5

【解説】

1.Aは、BにCから贈与を受けた動産甲を売却する旨の契約(本件契約)をBと締結したが、引渡し期日が過ぎても動産甲の引渡しは行われていない。

本件契約に「Cが亡くなった後に引き渡す」旨が定められていた場合、Cの死亡後にBから履行請求があったとしても、Aが実際にCの死亡を知るまではAの履行遅滞の責任は生じない。

1・・・誤り

「Cが亡くなった後に引き渡す」旨の定めは、「不確定期限」です。

「不確定期限」は、必ず起きるけど、それがいつ起こるか分からない場合に使います。

債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、①その期限の到来した後に履行の請求を受けた時又は②その期限の到来したことを知った時のいずれか早い時から遅滞の責任を負います(民法412条2項)。

①と②のどちらか一方でも満たせば、履行遅滞責任を負うので、
Cの死亡後にBから履行請求があった場合、Aが実際にCの死亡を知らなくても、Aの履行遅滞の責任は生じるので、本肢は誤りです。

2.Aは、BにCから贈与を受けた動産甲を売却する旨の契約(本件契約)をBと締結したが、引渡し期日が過ぎても動産甲の引渡しは行われていない。

動産甲が、契約締結前に生じた自然災害により滅失していたために引渡しが不能である場合、本件契約は、その成立の時に不能であるから、Aは、Bに履行の不能によって生じた損害を賠償する責任を負わない。

2・・・誤り

契約成立時に、すでに引渡しが不能であっても、売主Aは、買主Bに履行不能に基づく損害を賠償する責任を負います。(上表Aの内容)

よって、本肢は誤りです。

契約時に履行不能だから、「契約は無効」と考えないように注意しましょう!

契約時に履行不能であっても、契約は有効であり、履行できないから損害が発生したら、賠償請求されるという流れです。

3.Aは、BにCから贈与を受けた動産甲を売却する旨の契約(本件契約)をBと締結したが、引渡し期日が過ぎても動産甲の引渡しは行われていない。

動産甲の引渡しについて、Aが履行補助者であるDを用いた場合、Dの過失により甲が滅失し引渡しができないときには、Aに当然に債務不履行責任が認められる。

3・・・誤り

動産甲の引渡しについて、Aが履行補助者であるDを用いた場合、Dの過失により甲が滅失し引渡しができないときには、Aに「当然に」債務不履行責任が認められるわけではないので誤りです。

本肢は「当然に」という部分が誤りになります。

「当然に」というと、「必ず」「自動的に」といった意味合いを持ちます。

理論上は、「履行補助者の故意過失」についても「債務者自身の故意過失」と信義則(1条2項)上同視し(同一と考えて)、債務者に責任を負担させることが公平であると考えます。

そのため、債務者が債務不履行責任を負うのですが、

「当然に」とまでは言い切っていないです。

そのため、誤りとなります。

ただこれは難しいので、とりあえず覚えるだけでよいでしょう。

4.Aは、BにCから贈与を受けた動産甲を売却する旨の契約(本件契約)をBと締結したが、引渡し期日が過ぎても動産甲の引渡しは行われていない。

動産甲が本件契約締結後引渡しまでの間にA・B双方責めに帰すことができない事由によって滅失したときは、Aの引渡し債務は不能により消滅するが、Bの代金債務は消滅しないから、Bは、Aからの代金支払請求に応じなければならない。

4・・・誤り

契約締結後引渡しまでの間当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができます(民法536条1項)。(上表Bの右の内容)

「A・B双方責めに帰すことができない事由」とは、例えば、天災(津波)などです。

例えば、津波によって動産甲が壊れて使い物にならなくなった(=滅失した)ときは、
売主Aの引渡義務は履行不能により消滅します。

一方、買主Bは、売主Aから動産甲の引渡しを受けていないので、「反対給付である代金支払」を行う必要はありません(=代金支払請求を拒絶できる)。

よって、誤りです。

5.Aは、BにCから贈与を受けた動産甲を売却する旨の契約(本件契約)をBと締結したが、引渡し期日が過ぎても動産甲の引渡しは行われていない。

Aが本件契約に基づき動産甲をBのもとに持参して引き渡そうとしたが、Bがその受領を拒んだ場合、その後にA・B双方の責めに帰すことができない事由によって甲が滅失したときは、Bは、本件契約の解除をすることも、Aからの代金支払請求を拒絶することもできない。

5・・・正しい

債権者(買主B)が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、履行の提供があった時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは、その履行の不能は、債権者(買主B)の責めに帰すべき事由によるものとみなします(民法413条の2第2項)。

そして、債務の不履行が債権者(買主B)の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者(買主B)は、契約解除ができません(民法543条)。

また、債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができません(民法536条2項前段)。

よって、買主Bは、契約の解除をすることも、「反対給付である代金支払」を拒絶することもできないので正しいです。


令和4年(2022年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識
問19 行政事件訴訟法 問49 一般知識
問20 国家賠償法 問50 一般知識
問21 国家賠償法 問51 一般知識
問22 地方自治法 問52 一般知識
問23 地方自治法 問53 一般知識
問24 地方自治法 問54 一般知識
問25 行政法 問55 一般知識
問26 行政法 問56 一般知識
問27 民法 問57 一般知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和4年・2022|問29|民法

機械部品の製造販売を行うAは、材料供給者Bと継続的取引関係を結ぶにあたり、A所有の甲土地に、極度額5,000万円、被担保債権の範囲を「BのAに対する材料供給にかかる継続的取引関係から生じる債権」とする第1順位の根抵当権(以下「本件根抵当権」という。)をBのために設定してその旨の登記をした。その後、AはCから事業資金の融資を受け、その債務の担保として甲土地に第2順位の普通抵当権をCのために設定した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし、明らかに誤っているものはどれか。

  1. 本件根抵当権について元本確定期日が定められていない場合、Aは、根抵当権の設定から3年が経過したときに元本確定を請求することができ、Bは、いつでも元本確定を請求することができる。
  2. 本件根抵当権について元本確定前に被担保債権の範囲を変更する場合、Cの承諾は不要であるが、その変更について元本確定前に登記をしなかったときは、その変更をしなかったものとみなす。
  3. 本件根抵当権について元本が確定した後、当該確定した元本の額が極度額に満たない場合には、Aは、Bに対して、極度額を法の定める額に減額することを請求することができる。
  4. 本件根抵当権について元本が確定した後、当該確定した元本の額が極度額に満たない場合には、Bは、当該確定した元本に係る最後の2年分の利息、損害金については、極度額を超えても、本件根抵当権を行使して優先弁済を受けることができる。
  5. 本件根抵当権について元本が確定する前に、BがAに対して有する材料供給にかかる債権の一部をDに譲渡した場合、当該債権譲渡の対抗要件を具備していても、Dは、当該譲渡された債権について根抵当権を行使することはできない。

>解答と解説はこちら


【答え】:4

【解説】

1.機械部品の製造販売を行うAは、材料供給者Bと継続的取引関係を結ぶにあたり、A所有の甲土地に、極度額5,000万円、被担保債権の範囲を「BのAに対する材料供給にかかる継続的取引関係から生じる債権」とする第1順位の根抵当権(本件根抵当権)をBのために設定してその旨の登記をした。その後、AはCから事業資金の融資を受け、その債務の担保として甲土地に第2順位の普通抵当権をCのために設定した。

本件根抵当権について元本確定期日が定められていない場合、Aは、根抵当権の設定から3年が経過したときに元本確定を請求することができ、Bは、いつでも元本確定を請求することができる。

1・・・正しい

行政書士:令和4年問29の問題の状況図
【根抵当権設定者から元本確定請求をした場合】

元本確定期日が定められていない場合、根抵当権設定者は、根抵当権の設定の時から3年を経過したときは、担保すべき元本の確定を請求することができます。そして、この場合の元本確定日は、その請求の時から2週間を経過したときです(民法398条の19第1項)。

【根抵当権者から元本確定請求をした場合】

根抵当権者は、いつでも、担保すべき元本の確定を請求することができ、担保すべき元本は、その請求の時に確定します(民法398条の19第2項)。

よって、

根抵当権設定者Aは、根抵当権の設定の時から3年を経過したときは、元本の確定を請求することができ、

根抵当権者Bは、いつでも、担保すべき元本の確定を請求することができます。

2.機械部品の製造販売を行うAは、材料供給者Bと継続的取引関係を結ぶにあたり、A所有の甲土地に、極度額5,000万円、被担保債権の範囲を「BのAに対する材料供給にかかる継続的取引関係から生じる債権」とする第1順位の根抵当権(本件根抵当権)をBのために設定してその旨の登記をした。その後、AはCから事業資金の融資を受け、その債務の担保として甲土地に第2順位の普通抵当権をCのために設定した。

本件根抵当権について元本確定前に被担保債権の範囲を変更する場合、Cの承諾は不要であるが、その変更について元本確定前に登記をしなかったときは、その変更をしなかったものとみなす。

2・・・正しい

元本の確定前においては、根抵当権の担保すべき債権(被担保債権)の範囲の変更をすることができます(民法398条の4第1項)。

そして、被担保債権の範囲の変更するに当たって、「後順位抵当権者」の承諾はいりません(民法398条の4第2項)。

【理由】 例えば、被担保債権の範囲を「BのAに対する材料供給にかかる継続的取引関係から生じる債権」としており、この範囲を変更して、追加で「BのAに対する貸金債権」も入れたとします。このように範囲を広げたとしても、根抵当権の極度額は変わっていないので、後順位抵当権者に不利益は生じません。そのため、被担保債権の範囲の変更するに当たって、「後順位抵当権者」の承諾はいりません。

もっというと、今回極度額が5000万円なので、後順位抵当権者が現れた場合、後順位抵当権者は、5000万円は、先順位抵当権者(B)が優先弁済を受けることを承知して、後順位の抵当権を付けています。そのため、おの5000万円が6000万円のように増えない限り、後順位抵当権者は不利益を受けないということです。

また、元本の確定前に登記をしなかったときは、その変更をしなかったものとみなされます(民法398条の4第3項)。

よって、本肢は正しいです。

3.機械部品の製造販売を行うAは、材料供給者Bと継続的取引関係を結ぶにあたり、A所有の甲土地に、極度額5,000万円、被担保債権の範囲を「BのAに対する材料供給にかかる継続的取引関係から生じる債権」とする第1順位の根抵当権(本件根抵当権)をBのために設定してその旨の登記をした。その後、AはCから事業資金の融資を受け、その債務の担保として甲土地に第2順位の普通抵当権をCのために設定した。

本件根抵当権について元本が確定した後、当該確定した元本の額が極度額に満たない場合には、Aは、Bに対して、極度額を法の定める額に減額することを請求することができる。

3・・・正しい

元本の確定「後」においては、根抵当権設定者は、その根抵当権の極度額を、「現に存する債務の額と以後2年間に生ずべき利息その他の定期金及び債務の不履行による損害賠償の額とを加えた額」に減額することを請求することができます(民法398条の21第1項)。

よって、根抵当権について元本が確定した後、当該確定した元本の額が極度額に満たない場合には、
根抵当権設定者Aは、根抵当権者Bに対して、極度額を法の定める額(「①現に存する債務の額」と「②以後2年間に生ずべき利息その他の定期金及び債務の不履行による損害賠償の額」とを加えた額)に減額することを請求することができます。

  • 「①現に存する債務の額」とは、弁済を受けていない元本です。
  • 「②以後2年間に生ずべき利息・・・」とは、今後発生する、2年分の利息や遅延損害金です。

4.機械部品の製造販売を行うAは、材料供給者Bと継続的取引関係を結ぶにあたり、A所有の甲土地に、極度額5,000万円、被担保債権の範囲を「BのAに対する材料供給にかかる継続的取引関係から生じる債権」とする第1順位の根抵当権(本件根抵当権)をBのために設定してその旨の登記をした。その後、AはCから事業資金の融資を受け、その債務の担保として甲土地に第2順位の普通抵当権をCのために設定した。

本件根抵当権について元本が確定した後、当該確定した元本の額が極度額に満たない場合には、Bは、当該確定した元本に係る最後の2年分の利息、損害金については、極度額を超えても、本件根抵当権を行使して優先弁済を受けることができる。

4・・・誤り

本肢は「限度額を超えても」という部分が誤りです。

そもそも「根抵当権の極度額」とは、根抵当権者が、根抵当権に基づいて優先弁済を受ける最大限度額のことを言います。

つまり、「元本+利息+遅延損害金等」を含めて、極度額までしか保証(担保)されないということです。

本肢でいえば、最大5000万円までしか保証されないので、もし「元本+利息+遅延損害金等」の合計額が6000万円だったとしても、本件根抵当権を行使して優先弁済を受けることができる上限は5000万円までということです。

5.機械部品の製造販売を行うAは、材料供給者Bと継続的取引関係を結ぶにあたり、A所有の甲土地に、極度額5,000万円、被担保債権の範囲を「BのAに対する材料供給にかかる継続的取引関係から生じる債権」とする第1順位の根抵当権(本件根抵当権)をBのために設定してその旨の登記をした。その後、AはCから事業資金の融資を受け、その債務の担保として甲土地に第2順位の普通抵当権をCのために設定した。

本件根抵当権について元本が確定する前に、BがAに対して有する材料供給にかかる債権の一部をDに譲渡した場合、当該債権譲渡の対抗要件を具備していても、Dは、当該譲渡された債権について根抵当権を行使することはできない。

5・・・正しい

「元本確定前」に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することができません(民法398条の7第1項前段)。

これは「根抵当権に随伴性がない」ということを表しています。

つまり、元本確定前に債権が譲渡されても、その債権は当該根抵当権によって保証(担保)されないということです。

よって、根抵当権者Bが、根抵当権設定者Aに対して有する材料供給にかかる債権の一部をDに譲渡して債権譲渡の対抗要件を備えたとしても、Dは譲渡された債権について根抵当権を行使することはできません。

したがって、正しいです。

ちなみに、Dは、保証なく、債権のみを譲り受けたことになります。


令和4年(2022年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識
問19 行政事件訴訟法 問49 一般知識
問20 国家賠償法 問50 一般知識
問21 国家賠償法 問51 一般知識
問22 地方自治法 問52 一般知識
問23 地方自治法 問53 一般知識
問24 地方自治法 問54 一般知識
問25 行政法 問55 一般知識
問26 行政法 問56 一般知識
問27 民法 問57 一般知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和4年・2022|問28|民法

占有権に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか。

  1. Aが所有する動産甲(以下「甲」という。)の保管をAから委ねられ占有しているBが、甲を自己の物と称してCに売却した場合、甲に対するCの即時取得の成立要件について、占有開始におけるCの平穏、公然、善意および無過失は推定される。
  2. Aが所有する乙土地(以下「乙」という。)をBが20年以上にわたって占有し、所有権の取得時効の成否が問われる場合、Aが、Bによる乙の占有が他主占有権原に基づくものであることを証明しない限り、Bについての他主占有事情が証明されても、Bの所有の意思が認められる
  3. Aが所有する丙土地(以下「丙」という。)を無権利者であるBがCに売却し、Cが所有権を取得したものと信じて丙の占有を開始した場合、Aから本権の訴えがないときは、Cは、丙を耕作することによって得た収穫物を取得することができる。
  4. Aが所有する動産丁(以下「丁」という。)を保管することをBに寄託し、これに基づいてBが丁を占有していたところ、丁をCに盗取された場合、Bは、占有回収の訴えにより、Cに対して丁の返還を請求することができる。
  5. Aが所有する動産戊(以下「戊」という。)を保管することをBに寄託し、これをBに引き渡した後、Aは戊をCに譲渡した場合、Aが、Bに対して以後Cの所有物として戊を占有するよう指示し、Cが、これを承諾したときは、戊についてAからCへの引渡しが認められる。

>解答と解説はこちら


【答え】:2

【解説】

1.Aが所有する動産甲(以下「甲」という。)の保管をAから委ねられ占有しているBが、甲を自己の物と称してCに売却した場合、甲に対するCの即時取得の成立要件について、占有開始におけるCの平穏、公然、善意および無過失は推定される。

1・・・妥当

占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするものと推定します(民法186条:占有の態様等に関する推定)。

さらに、判例(最判昭41.6.9)では、「民法第192条(即時取得)により動産の上に行使する権利を取得したことを主張する占有者は、同条にいう「過失ナキ」ことを立証する責任を負わない。」と判示しています。
この判例では、占有者は、無過失であることも立証する義務を負わず、無過失の推定を受けるとしています。

よって、占有者Cの平穏、公然、善意および無過失は推定されるので妥当です。

2.Aが所有する乙土地(以下「乙」という。)をBが20年以上にわたって占有し、所有権の取得時効の成否が問われる場合、Aが、Bによる乙の占有が他主占有権原に基づくものであることを証明しない限り、Bについての他主占有事情が証明されても、Bの所有の意思が認められる

2・・・妥当ではない

20年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得します(民法162条1項:所有権の取得時効)。

所有の意思をもって占有することを「自主占有」と言います。
(逆に、他主占有とは、賃借人などの所有の意思をもたずに他人の物を占有することです。)

つまり、時効取得するためには「自主占有」が要件の一つということです。

逆に、所有の意思を持たずに占有することを「他主占有」と言います。

そして、自主占有は推定されるので、自主占有ではないこと(他主占有であること)が証明されれば、自主占有ではなくなり、Bの所有の意思が認められなくなります。

したがって、本肢は「Bについての他主占有事情が証明されても、Bの所有の意思が認められる」としている部分が妥当ではありません。

例えば、Bの関係者が、証明してくれる場合もあります。この場合、Aに有利になりますが、Bの関係者がAに協力してくれて、他主占有事情が証明されれば、自主占有が否定されるため、所有の意思は認められないことになります。

よって、本肢は妥当ではありません。

※「権原」とは、「正当とする法律上の原因」という意味で
他主占有する権原とは、例えば、賃借人は、借りて占有しています。
つまり、賃貸借契約を締結していることによって(法律上の原因によって)他主占有する権原を持つということです。

3.Aが所有する丙土地(以下「丙」という。)を無権利者であるBがCに売却し、Cが所有権を取得したものと信じて丙の占有を開始した場合、Aから本権の訴えがないときは、Cは、丙を耕作することによって得た収穫物を取得することができる。

3・・・妥当

善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得する権利を有します(民法189条1項)。

そして、「善意の占有者」が本権の訴えにおいて敗訴したときは、その訴えの提起の時から「悪意の占有者」とみなされます(民法189条2項)。

【本肢】

Cが所有権を取得したものと信じて丙の占有を開始したので、この時点で、Cは「善意の占有者」です。

そして、「Aから本権の訴えがないとき」という記述から、Aから訴えの提起をされていないので、敗訴はしていないです。

つまり、Cは「善意の占有者」です。

よって、善意の占有者Cは、丙を耕作することによって得た収穫物を取得することができるので妥当です。

4.Aが所有する動産丁(以下「丁」という。)を保管することをBに寄託し、これに基づいてBが丁を占有していたところ、丁をCに盗取された場合、Bは、占有回収の訴えにより、Cに対して丁の返還を請求することができる。

4・・・妥当

占有者(他人のために占有をする者も含む)は、占有の訴えを提起することができます(民法197条)。

つまり、動産丁を預かっているB(寄託者)も民法197条の「占有者」に当たるので、占有の訴えを提起できます。

よって、寄託者Bが動産丁をCに盗取された場合(=占有を奪われた場合)、占有回収の訴えにより、その物の返還及び損害の賠償を請求することができます(民法200条1項)。

よって、妥当です。

【注意点】

占有回収の訴えは、「占有を奪われたとき(盗まれた)」に提起できるのであって、

騙されて物を引渡した場合(詐欺)は、提起することができません。

占有回収の訴えとは

占有者がその占有を奪われたときは、「奪った物を返せ!」と訴えることができます。これが「占有回収の訴え」です。 この占有回収の訴えでは、その物の「返還請求」及び「損害賠償請求」ができます。

【注意】 「詐欺によって、占有していた物を渡した場合」や「失くした場合」は、奪われていないので占有回収の訴えはできない。

例えば、「Aが占有していたノートパソコン」をBに奪われた場合、Aは、Bに対して占有回収の訴えを起こして、そのノートパソコンの返還請求や損害賠償請求をすることができます。

併せて覚えていただきたいのは、 占有回収の訴えは、原則、占有を侵奪した者の特定承継人に対して提起することができません。(・・・原則)

例えば、ノートパソコンを奪ったBが、このノートパソコンをCに売却した場合、「Cが特定承継人」です。つまり、Aは、原則、Cに対して占有回収の訴えを提起できません。ただし、その承継人が侵奪の事実を知っていたときは占有回収の訴えはできます。(・・・例外)

つまり、Cが「そのノートパソコンは、BがAから奪った物」だと知っている(悪意の)場合、AはCに対して占有回収の訴えを提起できるということです。

5.Aが所有する動産戊(以下「戊」という。)を保管することをBに寄託し、これをBに引き渡した後、Aは戊をCに譲渡した場合、Aが、Bに対して以後Cの所有物として戊を占有するよう指示し、Cが、これを承諾したときは、戊についてAからCへの引渡しが認められる。

5・・・妥当

AからCに指図による占有移転があった場合の図です。

代理人Bによって占有をする場合において、本人Aがその代理人Bに対して以後第三者Cのためにその物を占有することを命じ、その第三者Cがこれを承諾したときは、その第三者Cは、占有権を取得します(民法184条:指図による占有移転)。

よって、動産戊についてAからCへの引渡しが認められます。


令和4年(2022年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識
問19 行政事件訴訟法 問49 一般知識
問20 国家賠償法 問50 一般知識
問21 国家賠償法 問51 一般知識
問22 地方自治法 問52 一般知識
問23 地方自治法 問53 一般知識
問24 地方自治法 問54 一般知識
問25 行政法 問55 一般知識
問26 行政法 問56 一般知識
問27 民法 問57 一般知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問57|一般知識

国の行政機関の個人情報保護制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 行政機関の長は、保有個人情報の利用停止請求があった場合には、当該利用停止請求者の求めに応じ、すべての事案において一時的に利用の停止を決定し、その上で利用停止の必要性、相当性について行政機関内において検討し、その必要がないと認められるときには、利用停止を解除する必要がある。
  2. 行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができ、かつ、不開示情報に該当する箇所に関係する関係機関の同意が得られたときは、開示可能な部分について開示しなければならない。
  3. 行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合には、個人の権利利益を保護するための特別の必要性の有無を考慮しても、開示請求者に対して開示することは一切認められない。
  4. 行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に開示請求者以外のものに関する情報が含まれているときは、開示決定等をするにあたって、当該第三者に関する情報の内容等を当該情報に係る第三者に対して通知するとともに、聴聞の機会を付与しなければならない。
  5. 行政機関の長は、保有個人情報の開示について、当該保有個人情報が電磁的記録に記録されているときは、その種別、情報化の進展状況等を勘案して行政機関が定める方法により行う。

>解答と解説はこちら


【答え】:5
【解説】

1.行政機関の長は、保有個人情報の利用停止請求があった場合には、当該利用停止請求者の求めに応じ、すべての事案において一時的に利用の停止を決定し、その上で利用停止の必要性、相当性について行政機関内において検討し、その必要がないと認められるときには、利用停止を解除する必要がある。

1・・・誤り

行政機関の長は、利用停止請求があった場合において、当該利用停止請求に理由があると認めるときは、当該行政機関における個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な限度で、当該利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしなければなりません。
ただし、当該保有個人情報の利用停止をすることにより、当該保有個人情報の利用目的に係る事務の性質上、当該事務の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められるときは、利用停止をしなくてもよいです(行政機関個人情報保護法38条)。

本問は「すべての事案において一時的に利用の停止を決定し、その上で利用停止の必要性、相当性について行政機関内において検討し、その必要がないと認められるときには、利用停止を解除する必要がある」が誤りです。このような記述は条文にありません。

 

2.行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができ、かつ、不開示情報に該当する箇所に関係する関係機関の同意が得られたときは、開示可能な部分について開示しなければならない。

2・・・誤り

行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければなりません(行政機関個人情報保護法15条1項)。

本問は「不開示情報に該当する箇所に関係する関係機関の同意が得られたとき」というのが誤りです。「関係機関の同意」は不要です。

 

3.行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合には、個人の権利利益を保護するための特別の必要性の有無を考慮しても、開示請求者に対して開示することは一切認められない。

3・・・誤り

行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合であっても、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示することができます(行政機関個人情報保護法16条)。

よって「個人の権利利益を保護するための特別の必要性の有無を考慮しても、開示請求者に対して開示することは一切認められない」は誤りです。上記の通り、開示が認められる場合はあります。

 

4.行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に開示請求者以外のものに関する情報が含まれているときは、開示決定等をするにあたって、当該第三者に関する情報の内容等を当該情報に係る第三者に対して通知するとともに、聴聞の機会を付与しなければならない。

4・・・誤り

開示請求に係る保有個人情報に「国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人及び開示請求者以外の者(第三者という)」に関する情報が含まれているときは、行政機関の長は、開示決定等をするにあたって、当該情報に係る第三者に対し、政令で定めるところにより、当該第三者に関する情報の内容その他政令で定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる(行政機関個人情報保護法23条1項)。

「聴聞の機会を付与」する必要はないので誤りです。

「意見書を提出する機会を与えることができる」にすぎません。

 

5.行政機関の長は、保有個人情報の開示について、当該保有個人情報が電磁的記録に記録されているときは、その種別、情報化の進展状況等を勘案して行政機関が定める方法により行う。

5・・・正しい

保有個人情報の開示は、当該保有個人情報が、文書又は図画に記録されているときは閲覧又は写しの交付により、

電磁的記録に記録されているときはその種別、情報化の進展状況等を勘案して行政機関が定める方法により行う(行政機関個人情報保護法24条1項)。

よって、本問は正しいです。


令和4年(2022年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識
問19 行政事件訴訟法 問49 一般知識
問20 国家賠償法 問50 一般知識
問21 国家賠償法 問51 一般知識
問22 地方自治法 問52 一般知識
問23 地方自治法 問53 一般知識
問24 地方自治法 問54 一般知識
問25 行政法 問55 一般知識
問26 行政法 問56 一般知識
問27 民法 問57 一般知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和4年・2022|問27|民法

虚偽表示の無効を対抗できない善意の第三者に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか。

  1. AはBと通謀してA所有の土地をBに仮装譲渡したところ、Bは当該土地上に建物を建築し、これを善意のCに賃貸した。この場合、Aは、虚偽表示の無効をCに対抗できない。
  2. AはBと通謀してA所有の土地をBに仮装譲渡したところ、Bが当該土地を悪意のCに譲渡し、さらにCが善意のDに譲渡した。この場合、Aは、虚偽表示の無効をDに対抗できない。
  3. AはBと通謀してA所有の土地をBに仮装譲渡したところ、Bは善意の債権者Cのために当該土地に抵当権を設定した。この場合、Aは、虚偽表示の無効をCに対抗できない。
  4. AはBと通謀してA所有の土地をBに仮装譲渡したところ、Bの債権者である善意のCが、当該土地に対して差押えを行った。この場合、Aは、虚偽表示の無効をCに対抗できない。
  5. AはBと通謀してAのCに対する指名債権をBに仮装譲渡したところ、Bは当該債権を善意のDに譲渡した。この場合、Aは、虚偽表示の無効をDに対抗できない。

>解答と解説はこちら


【答え】:1

【解説】

1.AはBと通謀してA所有の土地をBに仮装譲渡したところ、Bは当該土地上に建物を建築し、これを善意のCに賃貸した。この場合、Aは、虚偽表示の無効をCに対抗できない。

1・・・妥当ではない

AがBに土地を仮装譲渡し、Bがその土地上に建物を建築。その建物をBが善意のCに賃貸した。

(虚偽表示)
第94条 相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。
2 前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。

判例(最判昭57.6.8)によると、
「土地の仮装譲受人が当該土地上に建物を建築してこれを他人に賃貸した場合、当該建物賃借人は、仮装譲渡された土地については法律上の利害関係を有するものとは認められないから、民法94条2項所定の第三者にはあたらない。」と判示しています。

虚偽表示の対象は「土地」であり、Cは「建物」の賃借人です。

そのため、建物賃借人Cは、「土地」について法律上の利害関係がないので、第三者には当たりません。

よって、Cは善意であってもAに対抗することができません。

逆に、Aは、虚偽表示の無効をCに対抗できます。

【虚偽表示の第三者に該当するかどうかの判断基準】

虚偽表示により作出された法律関係を前提に、新たに法律上の利害関係を有するに至った者(新たに法律関係に加わった人)である場合、その者は「第三者」となります。

本肢では、まず、「AB間の土地の売買契約が虚偽表示」でした。

その後(新たに)、この土地について、Cが借りたのであれば、Cは、新たに法律上の利害関係を有するに至った者(新たに法律関係に加わった人)となるので「第三者」となります。

しかし、本肢は、借地上の建物について、Cが借りた者なので、土地について新たに法律上の利害関係を有するに至った者とは言えません。そのため、「第三者」には当たりません。

2.AはBと通謀してA所有の土地をBに仮装譲渡したところ、Bが当該土地を悪意のCに譲渡し、さらにCが善意のDに譲渡した。この場合、Aは、虚偽表示の無効をDに対抗できない。

2・・・妥当

Aが自己所有の土地をBに譲渡したが、仮装譲渡であった。この土地をBが善意のCに譲渡し、さらにCは善意のDに転売した。

判例(最判昭45.7.24)によると、「民法94条2項にいう第三者とは、虚偽表示の当事者またはその一般承継人以外の者であつて、その表示の目的につき法律上利害関係を有するに至つた者をいい、AB間における虚偽表示の相手方Bとの間で右表示の目的につき直接取引関係に立つたCが悪意の場合でも、Cからの転得者Dが善意であるときは、Dは同条項にいう善意の第三者にあたる。」と判示しています。

つまり、Cが悪意であったとしても、Cから土地を譲渡された転得者Dが善意のときは、Dは94条2項の「善意の第三者」にあたるため、Dは保護され、Aは、虚偽表示の無効をDに対抗することができません。

3.AはBと通謀してA所有の土地をBに仮装譲渡したところ、Bは善意の債権者Cのために当該土地に抵当権を設定した。この場合、Aは、虚偽表示の無効をCに対抗できない。

3・・・妥当

AはBに土地を仮装譲渡した。Bが当該土地にCのために抵当権を設定した。

判例(大判大4.12.17)によると「不動産の仮装譲受人から抵当権の設定を受けた者は、民法94条2項の第三者に含まれる」としています。

したがって、本肢のCは、「民法94条2項の第三者」に該当するため、善意のCは保護されます。

よって、Aは、虚偽表示の無効をCに対抗できないので妥当です。

4.AはBと通謀してA所有の土地をBに仮装譲渡したところ、Bの債権者である善意のCが、当該土地に対して差押えを行った。この場合、Aは、虚偽表示の無効をCに対抗できない。

4・・・妥当

AがBに土地を仮装譲渡した。Bの債権者Cが当該土地を差し押さえた。

判例(最判昭48.6.28)によると「虚偽表示の目的物を差押えた債権者は民法94条2項の第三者にあたる」と判示しています。

よって、本肢のCは、虚偽表示の目的物である土地を差押えているので、善意であれば、保護されます。

本肢は、Cは善意なので、保護され、Aは、虚偽表示の無効をCに対抗できません。

【対比】

差押えをしていない仮装譲受人の一般債権者は、民法94条2項の第三者にあたりません(大判大9.7.23)。

5.AはBと通謀してAのCに対する指名債権をBに仮装譲渡したところ、Bは当該債権を善意のDに譲渡した。この場合、Aは、虚偽表示の無効をDに対抗できない。

5・・・妥当

AがCに対する債権をBに譲渡したが、当該譲渡は虚偽表示であった。Bが当該債権を善意のDに譲渡した。

判例(大判昭13.12.17)によると、「虚偽表示に基づき発生した債権(仮装債権)を譲り受けた者は、民法94条2項の第三者に該当する。」としています。

そして、本肢のDは、「仮装債権の譲受人」であり、善意なので保護されます。

よって、Aは、虚偽表示の無効をDに対抗できません。


令和4年(2022年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識
問19 行政事件訴訟法 問49 一般知識
問20 国家賠償法 問50 一般知識
問21 国家賠償法 問51 一般知識
問22 地方自治法 問52 一般知識
問23 地方自治法 問53 一般知識
問24 地方自治法 問54 一般知識
問25 行政法 問55 一般知識
問26 行政法 問56 一般知識
問27 民法 問57 一般知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略